2026年 6月号 《 vol.130-3 》
日本臨床歯周病学会に参加
4月4日(土)5日(日)は、札幌市内にて開催された日本臨床歯周病学会に参加してまいりました。
約50名の歯科医師が集まり、最新の歯周治療について学びました。
今回の学会では「歯周-インプラント治療における硬・軟組織のマネジメントの重要性」というテーマで開催され、歯周病によって失われた骨や歯ぐきをいかに回復させるか、また歯周組織再生療法や歯周形成外科など最新の治療法について、多くの症例や手術動画をもとに学ぶ、大変充実した内容でした。
歯周病は初期段階では自覚症状が乏しく、気づかないうちに骨や歯ぐきが失われてしまうことがあります。一度失った組織を回復することは容易ではないため、予防が何より大切になります。
定期的な歯科メンテナンスはもちろんのこと、毎日のセルフケア(正しいブラッシングや歯間清掃)が、お口の健康を守る最大の鍵となります。
当院では、歯周病治療にも取り組んでいますが、今回学んだ知識を活かし、これからも皆さまのお口の健康づくりに全力でサポートしてまいります。
2026年 6月号 《 vol.130-2 》
歯は痛くないのにムズムズする原因②
歯のムズムズの原因が、むし歯や歯周病の場合、痛みはないことでそのまま放置すると悪化してしまうため注意が必要です。
また、強く噛みしめたり指や舌で触るほか、歯ブラシでゴシゴシ歯磨きをすると歯ぐきの炎症を悪化させ、歯ぐきを下げる原因になってしまいます。
歯のムズムズなどの違和感を予防するためには、毎日の歯磨きで歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを使って歯と歯の間もしっかり磨き、お口の衛生環境を維持することと、定期的に歯科メンテナンスを受診し、専門的なお口のケアで予防していくことが大切でです。
2026年 6月号 《 vol.130-1 》
歯は痛くないのにムズムズする原因①
歯に痛みがあるわけではないのに、なんとなく「ムズムズする」「かゆい感じがする」「歯が浮いた感じがしてギュッと噛みしめたくなる」という違和感を持ったことはありませんか?
この歯が「ムズムズする」などの原因の多くは、主に歯の根元にある「歯根膜(しこんまく)」や歯ぐきへの刺激です。
歯根膜は、歯の根と顎の骨の間にある薄い膜で、噛んだ時の衝撃を吸収するクッションのような役割を果たしています。
ここに過剰な圧力がかかったり、軽い炎症が起きたりすると、神経が刺激されて「ムズムズ」という独特の違和感が生じます。
この感覚は痛みとは異なるため、脳が「何が起きているのか確認しよう」として、無意識に強く噛んで確かめたくなる衝動(噛みたい欲求)を引き起こす場合がります。
歯根膜(しこんまく)や歯ぐきに炎症を引き起こす原因には、むし歯や歯周病のほかに、歯ぎしりや親知らずによるケースもあるため、次のページで詳しく解説します。
2026年 5月号 《 vol.129-3 》
五月病とお口の関係
5月になり、新生活にも慣れてきたという方も多いのではないでしょうか?新しい学校や職場の雰囲気にも慣れてきた頃に気をつけたいのが「五月病」です。
五月病は、無気力や不眠になり放っておくと鬱病などの精神疾患につながる恐れのあるものですが、自覚症状が少なく知らぬ間に発症進行する厄介なものです。
五月病の初期段階は、意外にもお口と関係があり、ご自身のお口の状態に注意していくことで発症を回避する事ができる場合があります。
五月病の初期段階に起こるサインでは、軽い無気力状態になることから、日常の歯磨きなどのお口のケアが疎かになり歯肉炎が起きやすくなります。
日々のセルフケア(歯磨き)で歯ぐきからの出血があると、知らぬ間の無気力状態のサインかもしれません。
最近の研究によるとセルフケア(歯磨き)には精神的なリフレッシュ効果があり、自律神経の不調を整える意味でも有効とされているだけでなく、頭の回転を上げる効果が期待できると評価されています。
気が乗らないと思ってしまうときでも、しっかり歯磨きをすることで、気持ちが少し前向きになるかもしれません。
2026年 5月号 《 vol.129-2 》
歯と健康の関係②
65歳以上の方を対象とした調査では、歯が20本以上残っている人とそうでない人を比べると、歯が少ない人ほど健康寿命が短いことが分かっています。
「お口は全身の入り口」と言われる通り、歯周病菌などの細菌が血流に乗って全身に回ると糖尿病や認知症、誤嚥性肺炎のリスクが高まるほか、がんや肥満との関連も指摘されています。
認知症においては、歯が少ないほど、アルツハイマー病などのリスクが高まり、最新の研究では、歯を失うことで認知症リスクが約15%上がるとされています。
生涯を通して美味しく食事を楽しむためには、20本以上の歯を残すことが一つの目安です。
歯の数は「笑顔」にも影響します。歯が少ないと人前で笑うのをためらうようになり、それが社会的な孤立や要介護リスクに繋がることもあります。もし歯を失ってしまっても、入れ歯などで適切に補うことで、栄養摂取や笑顔のリスクを大幅に改善できます。
2026年 5月号 《 vol.129-1 》
歯と健康の関係①
皆さんは「歯の治療を後回しにしても、困るのは口の中だけで全身の健康とは関係はない」と思っていないでしょうか?
近年の研究では、お口の状態が全身の健康、さらには寿命にまで大きな影響を与えることが明らかになっています。
今回は、雑誌『Tarzan(No. 913・2025年10月23日発売)』でも紹介された最新の知見をもとに、お口と全身の関わりや歯科定期検診の大切さをお伝えします。
歯科疾患を放置している人は、適切に治療を受けている人に比べて、2年間でかかる総医療費が約1.7倍も高くなるというデータがあります。
これは、お口のトラブルが原因で他の病気を誘発したり、悪化させたりするためです。
また、上図が示す通り、残ってる歯が多いほど総医療費を抑えられることから、歯を守ることは全身の健康を守ることに繋がることも分かります。
2026年 4月号 《 vol.128-3 》
ウェルビーイングという考え方
ウェルビーイングという言葉をご存知でしょうか?
ウェルビーイングは、単純に「健康」だけではなく「身体的・精神的・社会的に満たされた幸福な状態」を意味し、国の政策に取り入れるなど、これからの時代に大切な考え方と言われています。
そして、私たち歯科医院が目指す歯科医療も、このウェルビーイングに深く関係しています。
2026年 4月号 《 vol.128-2 》
健康寿命を延ばす口腔機能
多くの方は、できる限り健康で自立した生活を送りながら長生きをしたいと願っていると思います。
東京大学などにより行われた大規模研究により「噛む」「飲み込む」「正しく発音する」などの口腔機能を維持することで「要介護」「認知症」「死亡」などのリスクを軽減できることが明らかになっています。
口腔機能が低下することで要介護リスクが2.4倍まで上がるなどのデータもあります。
歯や歯ぐきの健康や口腔機能が損なわれることで、食生活に変化が生まれ、その影響から栄養バランスの乱れ、身体機能の低下などが引き起こされます。
むし歯や歯周病などの健康な歯を残すことの予防と合わせて、その健康な歯をしっかりと使える口腔機能を守るための取り組みが大切です。
2026年 4月号 《 vol.128-1 》
寿命と健康寿命
皆さんは、生涯の健康についてどのようにお考えでしょうか?
「病(やまい)は気から」という言葉もありますが、最近では『病はお口の不健康から』という統計データが明らかになってきております。
日本人の平均寿命は年々長くなっておりますが、大切なことは寿命と同じように健康寿命も伸ばしていくことです。
健康寿命とは、日常生活に支援の必要がない健康的に過ごせる寿命のことをいいますが、健康寿命と平均寿命には差があります。
グラフを見ると男女で違いはありますが、健康寿命と平均寿命の間には10年ほどの差があることが示されており、平均では日常生活に支障なく生活ができなくなってから10年程度をお過ごしになって最期を迎えることがわかります。
健康なときから健康寿命をできるだけ伸ばすということをを意識した生活をすることが、要介護期間を短くすることに繋がります。
2026年 3月号 《 vol.127-3 》
雛祭りには、どうして雛人形?
3月の代表的な行事といえば、「雛祭り」ですね。
ご自宅に雛人形を飾るという方もいるかと思いますが、なぜ雛人形を飾るのかご存知でしょうか?
日本では古来より、「形代(かたしろ)」と呼ばれる紙やワラ、木、土などで作られた人形に自分の体をこすりつけ、厄を移して川や海へ流す厄払いが行われていました。
平安時代になり、貴族階級の子ども達の間では、現代のおままごとのような遊びで紙の人形を使った「ひいな遊び」が流行しました。
この「ひいな遊び」と厄払いの「形代」が結びつき、人の身代わりに厄から守ってくれるという男女ペアの紙の人形が誕生し、貴族の間で飾られるようになったそうです。
中国では、3月3日を「上巴(じょうし)の節句」とし、季節が変わるこの時期に邪気を祓う行事があり、遣唐使によって伝えらたこの行事と、貴族の間で飾られるようになった人形が「ひな祭り」という行事になったと言われています。
2026年 3月号 《 vol.127-2 》
正しい呼吸をするために大切なこと
正しく鼻で呼吸するためには、上あごに舌がついていることが大切ですが、上あごに舌が上がらない原因を考えてみましょう。
まず、鼻が詰まっていないことが条件となるため、アレルギーなどで鼻詰まりがある場合は耳鼻科に行く必要があります。
上あごに舌が上がるスペースがない場合は、口腔機能の訓練(保険適用)などが有効です。
また、猫背だと頭が前に出ることで舌が下がりやすくなるので正しい姿勢を心がけることや、舌の力が弱い場合には、舌を鍛えるための体操が大切になります。
舌のひも(舌小帯)が短く物理的に上がらないのであれば、舌のトレーニングが有効ですが、切除を検討する場合もあります。
これらは舌が上あごに上がらない原因の一部なので、気になる方はぜひ相談してみてください。
2026年 3月号 《 vol.127-1 》
呼吸は鼻でする?口でする?
冬になり寒く乾燥する季節になりましたが、皆さんはどのようにお過ごしですか?
冬はどうしても鼻が詰まりやすく呼吸がしづらいと感じることも多いのではないでしょうか?
そもそも呼吸は鼻と口どちらでする方が良いのでしょうか。
呼吸は、鼻でする方が良いとされています。
2026年 2月号 《 vol.126-3 》
節分で追い出された鬼はどこへ行くの?
この記事を読まれている頃には、すでに2月3日の節分は過ぎていると思いますが、皆様のお家では豆まきをされましたか?
節分は、中国の風習が日本に伝わったものですが、節分には「季節を分ける」という意味があり、立春、立夏、立秋、立冬の前日を全て節分と言います。
冬から春になる時期とされている立春(2月4日)は、新年を迎えるのと同じくらい重要な日として大切にされていたことから、節分と言えば立春の前日のみを指すようになりました。
季節の変わり目には、邪気(鬼)が生じるという考えから、邪気を追い払い、無病息災を願う儀式として誕生しました。
豆を投げるのは、鬼の目という意味の魔目(まめ)と魔物を滅するという意味の魔滅(まめ)という語呂合わせから豆まきに繋がったようです。
では、豆まきで「鬼は外、福は内」と言われ、追い出された鬼はどこへ行くのでしょうか?
追い出された鬼の行き先は、明確には記録されていませんが、鬼は人の心の中にいるという考えから、邪心を抱く人の心の中に逃げ込むという考えがあります。
節分には、自分自身の心の弱さや邪心と向き合い、心を清めるという意味があるのかもしれません。
2026年 2月号 《 vol.126-2 》
インフルエンザと歯周病菌は協力関係
本格的な冬になり乾燥する季節になりましたが、体調を崩されていないでしょうか?
この季節で気をつけたいのがインフルエンザですが、インフルエンザの予防対策では、マスクや手洗い、うがいが有効ですが、「お口のケア」も重要と言われています。
日本大学歯学部の最新研究では、インフルエンザウイルスと歯周病菌が協力関係にあることが判明し、歯周病菌が持つ「毒素(酵素)」がウイルスの感染力を大きく高めてしまうことが明らかになりました。
ウイルスが体内に侵入しようとすると、通常細胞は防御反応を示しますが、歯周病菌の毒素はウイルスにカギを渡すような働きをし、ウイルスが細胞に侵入する手助けをしてしまいます。
研究では、歯周病を発症しているとインフルエンザに感染しやすいだけでなく、重症化もしやすく、更には治療薬の効果を弱めてしまう可能性も示唆されています。
歯周病を予防するためには、毎日の歯磨きと定期的に歯科メンテナンスを受診し、お口の細菌を取り除き衛生的な口腔環境を維持していくことが大切です。
2026年 2月号 《 vol.126-1 》
歯を失う原因で最も多い歯周病
歯科医院を受診する多くの理由に「歯の痛み」があることから、歯を失う原因も、むし歯が一番多いと予想してしまう方もいらっしゃると思いますが、歯を失う原因で最も多いのは歯周病です。
なぜ歯周病によって多くの歯を失ってしまうのでしょう?
ひとつの要因として、歯周病は自覚症状がほとんどないまま進行してしまうことがあげられます。
歯周病は、歯周病原因菌による細菌感染症によって引き起こされると考えられています。
歯と歯ぐきの隙間の歯周ポケットなどで細菌が繁殖し歯ぐきに炎症を引き起こすことで、歯を支える顎の骨を溶かしてしまいます。
初期の段階では、痛みもなくご自身で歯周病と判断することは難しく、その後、歯ぐきの腫れや出血、強い口臭により気が付く方も増えてきます。
そのまま進行すると歯を支える骨が全体的になくなり、多くの歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病治療は治療期間も長期的になる場合が多いので、予防していくことや、治療後の歯科医院による定期管理がとても大切です。
2026年 1月号 《 vol.125-3 》
時間を表すのに使われていた干支
皆さんご存じのように、今年は午(うま)年ですが、「午(うま)」だけでなく、なぜ干支の漢字は一般的な漢字が使われていないかご存じでしょうか?
江戸時代までは、1日を12の刻に分けており、その刻を表すのに干支が使われていたようで、午前0時前後の2時間を「子(ね)の刻」とし、それ以降、2時間刻みで丑(うし)、寅(とら)…と順番に続いていったそうです。
もともとは、十二支の動物と漢字には、関係性がなかったのですが、漢字に十二支の動物を当てはめることで、文字が読めない人々にも覚えやすくしたと考えられています。
また、干支は「十二支(じゅうにし)」と「十干(じっかん)」を組み合わせたもので、十干(じっかん)は、日を数えるための符号でした。
干支と十二支は同じと思われている方も多いですが、本来は「十干(じっかん)」と十二支を組み合わせた「十干十二支(じっかんじゅうにし)」の略となります。
2026年 1月号 《 vol.125-2 》
歯ブラシの交換時期
皆さんは、どのくらいのタイミングで歯ブラシを交換しているでしょうか?
日本歯科医師会や歯科医は、基本的に1ヶ月に1回の歯ブラシ交換を推奨しています。
歯ブラシの毛先が広がってきたり、毛の変色が出てくると歯ブラシの交換時期となりますが、特に毛先の広がりがあると歯磨きの効果が落ちてしまいます。
歯ブラシの毛先が広がった歯ブラシを使い続けると、せっかく毎日歯磨きをしていても、むし歯や歯周病の予防が難しくなってしまうため、歯ブラシの状態をみて出来るだけ毎月交換することが大切です。
毎月1日など交換する日を決めるのもいいかもしれません。
2026年 1月号 《 vol.125-1 》
新年のご挨拶
皆さま、新年明けましておめでとうございます。
今年の年末年始は、ゆっくりお休みできたでしょうか?
新年を迎えるにあたり、新たに目標を立てたという方もいるのではないでしょうか?
昨年は、スタッフと共に参加した全6回のホワイトニング院内実習セミナー受講や学会に参加し、知識や技術の向上につながる多くの活動があり、医院としても大きな成長を実感した一年となりました。
横山歯科クリニックは、今年の12月で開院10周年を迎えることができます。
これまで通院された患者様や共に働き診療を支えてくれたスタッフ、関係業者様、地域の皆様には改めて感謝いたします。
今年も健康につながる質の高い歯科治療と患者様の健康を守り続ける診療を届けていくため、研鑽を積み、挑戦する気持ちを持っていきます。
本年も、横山歯科クリニックをどうぞ宜しくお願いいたします。
院長 横山 裕之
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