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2017年 12月号 《 vol.28-3 》

日本臨床歯周病学会

日本臨床歯周病学会

11月11日(土)・12日(日)は、私が所属する日本臨床歯周病学会 に参加しました。
本会は、1983年に「歯周病治療の向上」を目指した3人の歯科医師が立ち上げ、現在は4,200名以上の会員によって歯周病治療分野で中心的役割を持つ学会です。
11日(土)は、歯周病の改善・予防のための歯科衛生士手技についての講演があり、12日(日)は、歯科医師対象の「歯根膜(しこんまく)を活かす」というテーマで講義が行われました。
歯根膜(しこんまく)とは、「歯を支えている骨」と「歯の根」の間にある薄い膜のことで、歯と歯を支えている骨を繋ぐ役割のほかに、食感などの伝達・歯に伝わる力を調整する役割もあります。
通常、歯を失ってしまった治療では、「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」のいずれかを選択しますが、その場合、歯根膜は失われてしまいます。
講義では、親知らずなど、抜いても問題ない歯を喪失してしまった部位に『移植・再植』することで、歯だけではなく歯根膜も取り戻すことを目指した治療法について学ぶことが出来ました。

2017年 12月号 《 vol.28-2 》

特殊構造で歯を守るセラミック治療

特殊構造で歯を守るセラミック治療

先月号のミニミニ新聞11月号vol.27では、「セラミック治療」がムシ歯の再発リスクを抑える要因になることをお伝えしました。
今回は、セラミック治療が歯を支える『歯の根』を守ることにつながる解説です。
セラミック治療は、まずムシ歯菌に感染してしまった部分を削り取り、歯の根にファイバーポストと呼ばれる「柱」を立てます。
次に、その『柱』をしっかり固定するために『柱』の周りに、レジンコアという素材の『土台』を盛り付けていき、最後にセラミック素材の被せ物を装着(接着)します。
セラミックを装着(接着)するまでの、『柱(ファイバーポスト)』と『土台(レジンコア)』は、セラミックの審美性を高めるだけではなく、歯の根を守る役割を持っています。 本来の歯と似た素材であるため、物を噛んだときなど、歯に負荷がか かったときには、わずかにしなることで、歯の根へのダメージを緩和する働きがあります。
歯の根を守ることは、歯の寿命を守ることに直接関係するため、とても重要な役割です。
また、セラミックが割れてしまうことを心配される方も多くいらっしゃいますが、これも、割れることで過度な衝撃が、そのまま歯の根に伝 わるのを防止する役割を持っています。

2017年 12月号 《 vol.28-1 》

2017年を振り返って

2017年を振り返って

今年も12月になり、2017年の終わりが近づいてきました。
2017年最後の「ミニミニ新聞」になります。
皆さんにとって、今年はどのような一年だったでしょうか?
私の2017年は、たくさんの学びと経験があった1年となりました。
当院は、昨年「スシローさん横のビルから移転」し、12月20日で移転開院してから1周年になります。
移転前横山歯科クリニックの院長だった私の父「横山 潔」は、今年の8月に他界してしまいましたが、父の代から通院頂いている患者様もたくさんいることに、感謝の気持ちを改めて感じます。 2017年は、新しい横山歯科クリニックとしてスタートし、新しい患 者様との出会いもたくさんありました。
また、活動では、多くの学会や歯科治療セミナーにも参加することで、多くの学びを得ることが出来ました。
来年も、今年同様に日々の勉強・学びを継続し、成長を感じられる1年にしていくことで、患者様のお口の健康づくりに貢献していきたいと思います。
横山裕之

2017年 11月号 《 vol.27-3 》

大谷選手の目標達成シート

大谷選手の目標達成シート

皆さんは、スポーツをする習慣はありますか?
私は、小学生の頃からサッカーをしていましたが、最近は運動不足を感じています。
スポーツは、好きなのでサッカーに限らず、プロ野球などもテレビで観戦しています。
今シーズンのプロ野球は、大谷選手の怪我の影響もあったのか、日本ハムファイターズは5位という結果で終わってしまいました。
大谷選手は、高校時代に「目標達成シート」をつくり、高校の最終目標である「ドラフトで8球団から1位指名を受ける」ために、やるべきことを書き出し、取組んでいました。
大きな最終目標を達成するために、目の前にある小さな課題にもしっかり向き合う大切さを高校生で実践していたことには驚かされます。
日ハムでまだまだプレーして欲しい気持ちもありますが、メジャーリーグで二刀流挑戦にも期待して応援したいと思います。

2017年 11月号 《 vol.27-2 》

原因を解決する予防歯科

原因を解決する予防歯科

予防歯科分野で有名な上のイラストは、これまでの日本の歯科医療を表しています。
『洗面所から溢れる水を一所懸命に拭く二人の男性』がいますが、何かおかしな感じがしませんか?
お気づきになられた方もいらっしゃると思いますが、蛇口から水が出たままでは、いくら拭いてもキリがありません。
イラストに描かれている『2つの蛇口』は、「ムシ歯」と「歯周病」を表現し、『床を拭く作業』は「歯科治療」を表現しています。
洗面所から水が溢れる原因を解決せずに、拭き掃除を続けても作業を繰り返すことになります。
歯科治療も同じように、あなたがムシ歯や歯周病になってしまった本当の原因を解決することが大切です。
今の症状だけの治療をしても、再治療を繰り返すことになってしまい、やがては、多くの歯を失う結果を招いてしまいます。
当院は、「原因を解決」することで、患者様が自分自身の歯で永く生活する為の予防歯科をお届けします。

2017年 11月号 《 vol.27-1 》

歯を守るセラミック

歯を守るセラミック

先月号の「ミニミニ新聞10月号vol.27」では、お口の健康につながるセラミック治療についてお伝えしました。
今月号では、セラミック治療とムシ歯の再発予防の関係についてお伝え致します。
数年前に治療した歯の銀歯が、取れてしまい、再び治療をしたという経験はありませんか?
銀歯が取れてしまう多くは『ムシ歯の再発』が原因です。ムシ歯の再発は、歯の表面から新しくムシ歯ができてくるのではなく、銀歯の下で再びムシ歯になっているケースが多くあります。
これは、銀歯と歯は厳密には接着しないことから、長期的に見ると銀歯と歯の隙間からムシ歯菌が侵入してくることが原因です。
セラミックと歯は、高品質な専用接着材で接着することで、菌の侵入を防ぐことが可能なので、ムシ歯が再発する確率を大きく抑えることが出来ます。
また、セラミックは銀歯ほど強固ではありませんが、セラミックは歯に近い強度のため、噛み合わさる歯を傷つけない硬さとなります。
ムシ歯予防には、毎日の歯磨きや、お口のメンテナンスを定期的に歯医者さんで受けることが大切ですが、当院では、治療後の生活に、より笑顔につながる治療方法をご提案させて頂きます。

2017年 10月号 《 vol.26-3 》

勉強会で注射

勉強会で注射

8月29日(火)は、私が所属している歯科医師勉強会グループで、毎月行われる通例勉強会に参加しました。
今回の勉強会では、注射の実習を行いました。
歯医者さんで使用する注射は、麻酔が多く、腕などに注射をすことは、ほとんどありません。
しかし、歯科治療でも、高血圧の方や、患っている病気、処方されている薬などによっては、治療中に緊急性の高い状態になってしまうことがあります。
患者様の状態によっては、鎮静剤の投与などを注射で行う場合もあることから、勉強会では歯科医師役と患者様役に交互に別れ、実習を行いました。
歯科医師が歯科医師に注射をするという、慣れない環境で独特の緊張感のなか、実践的で貴重な勉強会になりました。
副院長 横山有子

2017年 10月号 《 vol.26-2 》

同じ歯ブラシでも違う、ブラシの硬さ

同じ歯ブラシでも違う、ブラシの硬さ

当院は、それぞれの患者様のお口の状態に合った歯ブラシをご案内させて頂いていますが、皆さんは、「上手な歯ブラシ選び」できていますか?
また、同じ歯ブラシでも、ブラシの硬さに種類があることをご存知でしょうか?
当院では、多くの患者様にオススメしている「スリムヘッドⅡ34」という歯ブラシがあり、ブラシの硬さが「S(ソフト)」「M(ミディアム)」「H(ハード)」の3種類あります。
「H(ハード)」は、ブラシが硬いので、大抵の場合は「M(ミディアム)」をご案内していますが、重度の歯周病の方や、歯ぐきが腫れて痛みがある場合には「S(ソフト)」をご案内しています。
細く柔らかいブラシで、歯と歯ぐきの隙間にある汚れを取除くという情報もありますが、ブラシの当て方が大変難しいことや、歯周病の原因となる細菌を除去することは困難です。
ご自宅での歯磨きでは、柔らかすぎない歯ブラシでしっかり歯の汚れを取り、定期的に歯科クリニックで専用の器材を使ったお口のクリーニングをすることが、ムシ歯・歯周病予防につながります。
院長 横山裕之

2017年 10月号 《 vol.26-1 》

お口の健康を高めるセラミック治療

お口の健康を高めるセラミック治療

ムシ歯の治療のときに、「保険適用の銀歯」で治療するのか?
「保険適用外の白いセラミック」で治療するか?と、悩まれた経験があるという方もいらっしゃると思います。
当院でも、白く本物の歯に見えるセラミック治療をご検討される方も多くいらっしゃいますが、セラミック治療によって得られることは、歯としての美しさだけではありません。
セラミック治療は、①高い治療精度、②特殊な構造機能、③体に優しい素材。など、歯科治療として多くの利点があります。
残っている歯を守ることにつながり、今後のお口の健康にも有益性の高い治療です。

2017年 9月号 《 vol.25-3 》

外来環 認定歯科医院

外来環 認定歯科医院

当院は、厚生労働省の定めた『歯科外来診療環境体制』の認可を受けております。
『歯科外来診療環境体制』は、通称『外来環(がいらいかん)』といい、歯科診療時の偶発症など緊急時の対応、及び感染症対策として、装置・器具の設置などの取り組みを行っている体制のことです。
認可を受けるためには、診療のときに衛生的な診療空間を維持するための「口腔外バキューム」や、診療で使用する器具についても適切な滅菌環境を整える必要があります。
また、緊急時に備えた「AED(心肺蘇生装置)」、血圧計などを完備する必要もあります。
厳しい規定が多いため、まだまだ認定を受けている医院は多くありませんが、認定歯科医院が増え、皆さんが安心して通院できる歯科医院が広がるきっかけになればと思います。

2017年 9月号 《 vol.25-2 》

残存歯数と歯科メンテナンスの関係

残存歯数と歯科メンテナンスの関係

当院は、治療終了後にも3ヶ月~6ヶ月に一度の「お口の定期メンテナンス」をご案内しています。
それは、なるべく『自分自身の歯』で生活していくためには、むし歯や歯周病にならないことが一番大切なことだからです。
『メンテナンスを受診されている人』と、『お口に問題が起きた時だけ受診する人』では、将来の残存歯数に大きな差が生まれます。
欧米諸国では約70%の定期メンテナンスの受診率ですが、日本では10%未満という報告が上がっています。
大切な歯を守る為には、毎日の歯磨きやフロス(歯間ブラシ)は、もちろんですが、歯ブラシなどでは、取除くことが難しい汚れや細菌を歯科メンテナンスによってお口を衛生的な環境にし、維持していくことがとても重要です。
歯科メンテナンスは、ムシ歯や歯周病を予防し大切な歯を守る事につながります。

2017年 9月号 《 vol.25-1 》

休暇は陸別町へ

休暇は陸別町へ

当院は、8月11日(金)~15日(火)まで「お盆休暇」をいただきました。
少し前になりますが、皆さんはどのようなお盆休暇を過ごされましたか?私たち家族は、お盆休暇中の11日~14日に親族の集まりがあり、道東の陸別町に行きました。
陸別町と言ってもピンと来ない方も多いと思いますが、最近は「銀河の森」など満点の星空を見ることができるスポットとしても有名になりつつある町です。私たちは、親戚の家に泊まったり、コテージに泊まったりと久しぶり 家族の連休を過ごすことが出来ました。
特に陸別町にある「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」は、元国鉄池北線の廃線を使って、駅を「道の駅」にし、駅構内の路線を列車が走るという小さな列車テーマパークのようでした。私たちはトロッコを運転しましたが、実際の列車を運転することも出来るようなので、ご興味のある方はホームページなどで検索してみて下さい。
副院長 横山有子

2017年 8月号 《 vol.24-3 》

通例講習会参加

通例講習会参加

7月22日(土)の診療後は、私が所属している歯科医師勉強会グループ「札幌臨床歯科研究会」で、毎月通例で行われている講習会に参加しました。
講習会は、二人の歯科医師から、それぞれ貴重な症例発表があり、その症例について参加者によるディスカッションを行いました。特に、歯周病治療の症例発表は、初めて来院されてから現在までの10年間の治療経過を見ることができ、大きな学びがありました。
歯周病は、感染症であるため、お口の中の歯周病菌や汚れを取り除くことから始まり、歯科医院でのお口の定期メンテナンスや、毎日の正しい歯磨きによって、お口の中を衛生的な状態にしていくことが、改善につながります。
そのため、歯周病治療では、患者様と歯科医院の長期的な信頼関係が重要になります。
患者様一人ひとりに適した治療計画を立て、治療に向き合い、患者様に寄り添う歯科医療の姿勢を改めて認識することが出来ました。
院長 横山裕之

2017年 8月号 《 vol.24-2 》

楽しい夏休み!でも気をつけて

楽しい夏休み!でも気をつけて

皆さん、こんにちは。
7月になってからは、夏を感じる日が一気に多くなりました。8月になりこの時期は、子供たちにとって楽しい夏休みの最中かと思います。
当院にも、夏休みに検診を兼ねて来院するお子様もいます。夏は、冷たくて甘いジュースやアイスなど間食も増えることが多くなるほかに、帰省や旅行、キャンプなどもあり、楽しい思い出をつくるイベントも多く、生活習慣が乱れることもあると思います。
あまり神経質になる必要はありませんが、お菓子(ジュースも含む)などの間食は、食べる時間と食べない時間をしっかり分けて、毎日の歯磨きを続けることがムシ歯予防につながります。
また、夏休み期間中に限らず、小学校4年生頃までは保護者の方の仕上げ歯磨きが大切です。
夏休み期間を利用して、お子様の歯の検診にもお気軽に来院下さい。

2017年 8月号 《 vol.24-1 》

生活習慣病の連鎖 メタボリックドミノ

生活習慣病の連鎖 メタボリックドミノ

「ミニミニ新聞3月号vol.19」より、毎月「歯周病と全身健康」の関わりを掲載し、歯周病は、糖尿病・脳梗塞(脳血管疾患)・心筋梗塞・誤嚥性肺炎・早産を引き起こす要因になることをお伝えしてきました。
歯周病は、初期の段階では自覚症状も少なく、直接、命に関わる疾患ではないため、軽く考えられている方も多くいらっしゃいます。
慶應義塾大学内科学教授の伊藤裕先生は、歯周病やムシ歯が関係するメタボリックドミノという生活習慣病の負の連鎖を提唱しています。
『メタボリックドミノ』は、突然大きな疾患が起こるわけではなく、小さな疾患が積み重なる危険性、各症状の関わり方と発症時期、疾患の連鎖反応を重視した一つの図にしています。下の図では、う蝕(ムシ歯)や歯周病などによって、噛む機能の低下や細菌が全身に影響を与え、大きな病気に繋がる事を表しています。
生活習慣病など大きな疾患と切り離されたイメージを持たれている『歯科』ですが、予防医療の先端にいることからも、当院は、予防歯科にも取り組み、皆様の健康に貢献することが出来ればと思っています。

2017年 7月号 《 vol.23-3 》

歯周組織再生剤 導入

ムシ歯の再発 二次カリエス ムシ歯の再発 二次カリエス

6月18日(日)は、製薬メーカーさんが主催した薬剤セミナーに参加しました。
このセミナーでは、歯周組織再生剤「リグロス」という、当院でも導入を決めた『世界初の歯周組織再生医薬品』の、効果や使用方法など を改めて確認することが出来ました。
歯周組織再生剤「リグロス」は、歯周病などが原因となり一部失ってしまった歯周組織を再生させる効果が認められた薬剤です。
歯周組織とは、歯の根の周辺組織のことで、歯を支える骨・歯ぐきを 形成している組織になります。
失ってしまった歯周組織を再生することで、細菌の付着を少なくすることや、お口のメンテナンスがより確実に行えることで、長期に渡ってお口の健康を守ることに繋がります。
副院長 横山有子

2017年 7月号 《 vol.23-2 》

歯周病と早産の関係

ムシ歯の再発 二次カリエス

歯周病が、全身の健康に与える影響についてお伝えしているシリーズですが、今号では、「歯周病と早産」の関係です。
早産や低体重児の出産には、喫煙や妊婦さんの年齢なども関係していますが、それらの要因よりも歯周病が大きな影響を与えていることが報告されています。
出産時の陣痛は、プロスタグランジンという物質の分泌が体内で高まることで起きますが、このプロスタグランジンの分泌を促進させるのがサイトカインという物質です。
歯周病菌などの細菌が血液に侵入し、炎症を起こすことでサイトカインが増え、それが刺激となってプロスタグランジンが分泌され、陣痛が早い段階で引き起こされる場合があります。
歯周病は、細菌によって歯ぐきが炎症している状態で、進行すると、炎症性サイトカインが産生され血液を介して全身へと送られます。また、サイトカインが増えると、陣痛、出産を引き起こしやすくなってしまいます。
妊娠中は、つわりやホルモンバランスの変化により、ムシ歯ができやすい状態でもあるので、妊娠前、または妊娠中でも歯科医院で検診を 受け、適切な予防や治療につなげることが大切です。

2017年 7月号 《 vol.23-1 》

ムシ歯の再発 二次カリエス

ムシ歯の再発 二次カリエス

ムシ歯のことを専門的に『カリエス』と呼ぶことをご存知でしょうか?
そして、治療した歯が、再びムシ歯になることを『二次(にじ)カリエス』と言います。
数年前に治療した歯の、被せ物や詰め物が取れてしまって歯医者さんに行ったという経験はありませんか?
被せ物や詰め物が取れてしまう多くは『二次カリエス』が原因です。二次カリエスは、歯の表面から新しくムシ歯ができているのではなく、銀歯の下で再びムシ歯になっているのです。
治療した歯が、なぜ再びムシ歯になってしまうのか?という疑問を持たれる方もいると思います。
ひとつの要因として、銀歯と歯の『接着』があげられます。セラミック素材と歯はしっかり接着し、二次カリエスになりにくいのに対し、銀歯と歯は厳密には接着しないことで銀歯と歯の隙間からムシ歯菌に侵入されてしまいます。
二次カリエスを予防するためにも、日頃の歯磨きや、フロス・歯間ブラシの使用、定期的な歯科メンテナンスの受診に加え、二次カリエス のリスクを抑えることができる治療を選択することが大切です。

2017年 6月号 《 vol.22-3 》

保険適用の「白い歯」

保険適用の「白い歯」

ムシ歯の治療のとき、銀歯ではなく、白い被せ物で治療したいと思っていても保険外治療のため諦めていませんか?
当院は、厚生労働省の認可を受けることで、特定の歯(中央の歯から数えて4番目と5番目)に限り、CAD/CAM(キャドキャム)ハイブリットクラウンで、歯を修復することが出来ます。
【CAD/CAM(キャドキャム)ハイブリットクラウン】は、銀歯のような金属ではないため、色調も白く、噛み合わさる歯に対しても優しい硬さです。
保険外治療で多く使用される『セラミック素材』に比べると、耐久性や、美しさ、体への優しさなどは、追いつくことは出来ませんが、銀歯に抵抗の感じる方にはお勧め出来ます。
CAD/CAMシステムは、これまでの「被せ物」と作製方法が違う、先進治療システムですが、CAD/CAMハイブリットクラウンは、お口の状況や、噛み合わせなどが関係する素材のため、ブリッジなど適用が難しい症例もありますので、お気軽にご相談下さい。

2017年 6月号 《 vol.22-2 》

歯周病と認知症の関係

歯周病と認知症の関係

今年の「ミニミニ新聞3月号vol.19」から、お伝えしている『歯周病と全身疾患』の関係です。
先月号の『歯周病と心筋梗塞』に続き、今回は、『歯周病とアルツハイマー型認知症』の関係についてのお話しです。
認知症の中でも最も多い、アルツハイマー型認知症は、脳の萎縮(いしゅく)が特徴のアルツハイマー病によって起こる認知症のことで、物忘れなどの「記憶障害」や「判断力の低下」が症状として現れます。
歯周病とアルツハイマー病の因果関係につては、まだ不明な点もありますが、いくつかの実験結果では、歯周病がアルツハイマー病の悪化因子であることの報告が上がっています。
歯周病を持っている場合、アルツハイマー病の原因とされるタンパク質が多くみられることから、お口の中の歯周病菌や炎症の原因となる物質が、血流に乗り、脳に運ばれることで何らかの影響を与えていると考えられています。
アルツハイマー型認知症の人は、健康な人よりも歯の本数が少なく、また、残っている歯が少ないほど脳の萎縮が進んでいたということが報告されています。

2017年 6月号 《 vol.22-1 》

歯の寿命と神経の関係

歯の寿命と神経の関係

前回の「ミニミニ新聞5月号vol.21」では、『歯の根の治療』の原因は、ムシ歯菌とお伝えしましたが、歯医者さんへ行ったとき、「歯の神経を取る(抜く)」と、言われた経験があるという方もいらっしゃるかと思います。
『歯の神経を取る』とお伝えすると、これまでの痛みからの解放に、安心する方も多くいらっしゃいますが、歯にとって神経が無くなってしまうことは、大きなリスクに繋がります。
歯の神経は、温度や痛みなどを体に伝える役割だけではありません。歯の神経の中には、細くて細かい血管(毛細血管)がたくさん通っており、その血管から、一本一本の歯に大切な栄養が届きます。
神経を失ってしまうことは、血管を失ってしまうことになり、栄養が届かなくなってしまいます。栄養が届かなくなってしまった歯は、「割れやすい」「ムシ歯になりやすい」など、脆く(もろく)弱い歯になってしまいます。
歯の神経を取除く治療を受けられた方は、定期的な検診を受けながら、弱くなってしまった歯を今まで以上に守っていくことが大切です。

2017年 5月号 《 vol.21-3 》

フッ素でムシ歯予防

フッ素でムシ歯予防

皆さんが、毎日の歯磨きで使用している「歯磨き剤」には『フッ素』が含まれていますか?ムシ歯予防に効果があるフッ素には、『ムシ歯菌の活動を弱める』『歯の再石灰化の促進』『歯を強化』する役割があります。
特に、奥歯が生え始める6歳頃や、生活習慣が不規則になりがちな15歳~20歳頃、歯ぐきが痩せ始める方が多い55歳~60歳頃は、ムシ歯予防にも注意が必要です。
当院では、お子様向けから、成人向けの「フッ素歯磨き剤」や、通常の歯磨き後に使用する「フッ素ジェル」の使用をご案内する他に、定期検診などの診療で使用する「フッ素塗布」によるムシ歯予防も行なっております。フッ素の効果は、目に見えるほど大きなものではありませんが、続けることが大切です。

2017年 5月号 《 vol.21-2 》

歯周病と心筋梗塞の関係

歯周病と心筋梗塞の関係

先月号「ミニミニ新聞(4月号vol.20)」の『歯周病と脳血管疾患』の関係に続き、今回は、『歯周病と心筋梗塞』の関係についてのお話しです。
心筋梗塞は、動脈硬化により心臓の血管が狭くなったり、その部分に血栓(血の固まり)が詰まることで、血液が流れなくなる病気です。動脈硬化の原因は、これまで不適切な食生活や、運動不足、ストレスなどの生活習慣が主な要因とされてきましたが、近年は、歯周病菌などの細菌感染がクローズアップされています。
脳血管疾患(脳梗塞)の場合と同様に、『歯周病菌』が、お口の中の血管から体内に入り込むことが原因です。体内の血管に入り込んだ歯周病菌は、動脈硬化を誘発する物質を出し、血管内に「歯周病菌の固まり(プラーク)」をつくることで血液の通り道を狭くしてしまいます。
さらに、「歯周病菌の固まり(プラーク)」が血管から剥がれ、血管を塞いでしまうことで「心筋梗塞」を引き起こす場合もあります。自分自身のムシ歯リスクを確認することも大切ですが、全身疾患に繋がる歯周病リスクも認識することが重要です。

2017年 5月号 《 vol.21-1 》

歯の根の治療 原因はムシ歯菌!

歯の根の治療 原因はムシ歯菌!

今回は、歯の根の治療についての解説をさせて頂きます。
歯の根の治療が、必要となってしまう原因はムシ歯菌です。ムシ歯になると、ムシ歯菌は少しずつ歯の内部に進行し、歯の内部中心にある『歯の神経』に辿り着きます。神経に到達したムシ歯菌は、神経をさらに辿って歯の根に向かっていきます。ムシ歯菌の進行経路や、その周辺の歯や神経は、全てムシ歯菌に感染してしまうことから、確実に取除く必要があり、歯の神経を全て取り除く治療になってしまったり、重度にあると歯を抜くことになってしまいます。
「歯の根の治療」の多くは、「歯の神経の治療」になります。神経を取ってしまった歯は、「冷たい温かいを感じる知覚がなくなる」「歯が変色する」以外に、歯に栄養などを供給する細かな血管も同時に失ってしまうので、「歯の寿命も短くなる傾向」などのデメリットが生まれます。
ムシ歯菌は、『感染物質』ですので、自然消滅することはありませんので、早期治療や、定期検診による予防・早期発見が歯を守ることに繋がります。

2017年 4月号 《 vol.20-3 》

CT画像診断で安全な治療を

CT画像診断で安全な治療を

前号(3月号vol.19)では、親知らずについてお話し致しました。
今号は、歯科用CTを使用した「親知らずの抜歯」の診療です。
皆様もご存知の「親知らずの抜歯」では、歯が歯ぐきの中に埋まっている場合も多く、根も複数本ある場合もあります。歯の根の形や、向き、骨の厚さなどを今までのレントゲンでの平面画像に加え、CTで立体的に確認することで、より迅速に正確に治療が行えます。
また、下顎の親知らずの近くには、「下歯槽管(かしそうかん)」という、下唇や顎の知覚を支配している管も通っていることから、親知らずの根と下歯槽管の距離をあらゆる角度から診断し、下歯槽管を傷つけずに抜歯することが重要です。親知らずと下歯槽管があまりにも近い場合には、病院歯科口腔外科との連携を取り、安全性を重視した診療計画をご提案致します。歯科用CTによる診査・診断は、皆様が辛いと感じる歯科治療の時間を短縮するだけではなく、安全な歯科治療にも繋がります。

2017年 4月号 《 vol.20-2 》

移転から4ヶ月

移転から4ヶ月

当院が、「回転寿司スシローさん」横のビルから移転して今月で4ヶ月になります。移転開院当初は、何かとバタバタする場面もあり、皆様にご迷惑をおかけしてしまったこともあったかと思います。
また、移転前から通院して頂いている多くの患者様が、移転後も変わらず通院頂いていることにお礼申し上げます。
移転後に、初めて来院されるという患者様も多く、特にお子様が多く来院されていることには、二人の息子を持つ親でもある私たちにとって嬉しく感じます。
今後は、診療をしていく中で気づいた院内環境の改善や、皆様のお口の健康をお守りするための診療を追求し、地域の健康につながる歯科クリニックを目指します。

2017年 4月号 《 vol.20-1 》

歯周病と脳血管疾患の関係

歯周病と脳血管疾患の関係

皆さんは、歯周病と脳梗塞(のうこうそく)などの脳血管疾患には、関わりがあることをご存知でしょうか?
脳血管疾患による平成23年の死亡数は12万3867人で、死亡総数の9.9%を占め、死因順位は第4位となっています。脳血管疾患には様々な要因がありますが、近年では歯周病との関連も報告されています。『歯周病菌』が、口の中の血管から体内へ入り込むことが原因となる場合もあり、歯周病の人はそうでない人の2.8倍も脳梗塞になり易いと言われています。
特に高血圧、高コレステロール、中性脂肪が高めの方は、脳血管疾患予防のためにも歯周病の予防や治療はより重要となります。毎日の生活の中での歯ブラシのほかに、フロスを使用し、定期的に歯科医院でお口のメンテナンスをすることが歯周病予防、さらには脳梗塞の予防につながります。

2017年 3月号 《 vol.19-3 》

怖くない!?親知らず

怖くない!?親知らず

「親知らず」という語源は、乳歯と違い、親元を離れ、親が知らない間に生えてくるから。と言われています。(諸説あります。)何となく悪いイメージを持たれている方も多い「親知らず」ですが、過剰な心配は必要ありません。
親知らずは、早いと14歳頃、遅いと20歳ころから中央の歯から数えて一番後ろの8番目に生えてきます。生え方に問題があるために、歯ぐきが腫れてきたりすると、抜くこともありますが、「親知らずは、必ず抜かなければいけない」ということではありません。
親知らずが生えてくると、気を付けなければいけないのが、ムシ歯です。親知らずは、歯の一番奥に生えてくることから、歯磨きのときにブラシが正確に当たりづらく、汚れが取りにくいため、ムシ歯になってしまう場合が多くあります。また、親知らずがムシ歯になると、隣に並んでいる歯も同時にムシ歯になってしまうことも多いので、注意が必要です。
当院では、定期的なお口のメンテナンスを受診されたときには、親知らずの状態や、お口全体のムシ歯についてもしっかり診断させて頂いております。

2017年 3月号 《 vol.19-2 》

歯周病と糖尿病の関係

歯周病と糖尿病の関係

皆様は、お口の健康と全身の健康には、深い関わりがあることをご存知でしょうか?
もちろん、全身疾患とお口の健康にも関係があり、歯周病は糖尿病の合併症の一つとして認知されています。糖尿病には、1型と2型があり、特に成人に多く見られる2型では、体内でインスリンの作用が不十分になります。そして、症状の特徴の一つに、免疫システムの低下があげられ、糖尿病患者は、そうでない人に比べインフルエンザを始めとする感染症にかかりやすいというデータもあります。この免疫システムの低下は、お口の中も同様で、糖尿病は歯周病を進行させ、歯周病が糖尿病に悪影響を与える関係性があります。
近年、海外での発表では歯周治療により糖尿病の症状が改善される報告があげられてきており、改めて歯周治療の重要性が問われてきています。糖尿病以外にも、歯科治療と関わりの深い疾患は多くありますので、当院で受診される際には、現在の体の状態や、服用している薬など、体に関わる情報をお聞きする場合があります。

2017年 3月号 《 vol.19-1 》

お子様とお菓子の良い関係

お子様とお菓子の良い関係

お子様をお持ちの方は、子供にムシ歯が出来ないように、毎日の歯磨きや、お菓子などの食生活にも気を使われていると思います。ムシ歯にならない為にも、お菓子はなるべく控えた方が良いですが、大切なポイントは、食べる「お菓子の種類」と「時間」です。
ムシ歯リスクが高いお菓子の種類は、粘調性の高い『キャラメル』や『糖分の多いガム』などです。キャラメルやガムは、長時間お口の中にあることや、噛むたびに歯にくっつく為、ゼリーやアイス、チョコなどに比べても、ムシ歯になりやすいお菓子と言えます。また、お菓子を食べる時間にも注意が必要です。食べ物を口に入れると、お口の中はアルカリ性から酸性に変化します。酸によって歯が溶けムシ歯ができるため、なるべくお口の中が酸性になっている時間を短くすることが大切です。
お菓子は3時というイメージですが、食後すぐにデザートとして、お菓子を食べることで、お口の中が酸性になる時間の凝縮や、満腹時に食べることでお菓子の量を減らすことにも繋がります。食べる時間と、食べない時間をしっかり分け、食べ終わった後には、すぐに歯磨きをすることが重要です。

2017年 2月号 《 vol.18-2 》

2017年 2月号 《 vol.18-1 》

お子様の歯を守る3原則

2017年 1月号 《 vol.17-3 》

支えられた移転

横山歯科クリニック移転

開院にあたり、本当に多くの方々に支えられました。
診療器材販売業者様、診療器材メーカー様、税理士様、建築会社様など、本当に感謝です。
今まで、多くの患者様、歯科医師仲間にも支えられてきましたが、これからは、より一層、支える立場になれるように歯科医師業に尽力していきます。
開院前はどうなることかと思うくらいバタバタと毎日を過ごしました。備品の購入や建築の打合せ、設備の選定、移転作業など、非日常の出来事だらけで、忙しくも貴重な体験でした。
この経験や、感謝の気持ちを忘れずに、今まで以上に皆様のお口の健康を支える歯科クリニックとして、地域歯科医療に貢献していきます。

横山裕之

2017年 1月号 《 vol.17-2 》

副院長ご挨拶

副院長挨拶 副院長 横山有子

皆さん、こんにちは。
横山歯科クリニック 副院長の横山有子(ゆうこ)です。
昭和53年の開院以来、横山歯科クリニックを支えてくれた方々のおかげで、12月20日に無事、移転開院することが出来ました。
皆さんは、歯医者さんにどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「痛い」「怖い」「とにかく不安」など、いろいろなマイナスのイメージを持たれている方も多いと思います。
新しい横山歯科クリニックは、そんなマイナスイメージの歯医者さんを変えていきたいと思います。
クリニックの外観・内装は、木を基調とした温もりを感じる優しい雰囲気にすることで、少しでも安心出来る空間を目指しました。診療では、現在のお口の状況や、治療について、丁寧な説明をしていくことで、患者様が納得できる治療をご提供致します。食べる・話す・笑うといった、生活の質に密接に関わるお口の健康をお守りすることで、より豊かな人生をサポートしていきます。

横山有子

2017年 1月号 《 vol.17-1 》

開院のご挨拶

開院の挨拶 院長 横山裕之

皆さん、こんにちは。
横山歯科クリニック 院長の横山裕之(よこやまひろゆき)です。
当院は、先月の12月20日に移転開院することが出来ました。
もともとの、横山歯科クリニックは、水源地通を挟んだ向かいの「回転寿司スシローさん」横の黄色いテナントビル2階に、父が昭和53年に開院しました。
私は、平成22年より横山歯科クリニックに副院長として勤務し、地域の口腔健康の増進に努めてきました。
この度、横山歯科クリニックの院長に就任することをキッカケに、移転計画が動き出しましたが、自分自身が幼少期を過ごし、父が貢献してきた地域歯科医療をこの西岡で受け継ぐことが出来たことに大変嬉しく思います。
これからも、患者様の10年後、20年後の安心できる生活につながる歯科医療を目指していきますので、どうぞ宜しくお願い致します。

横山裕之

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